お役立ちコラム

~知っておいても損はない~
最新のIT関連用語をちょっとだけ覚えておきましょう

IT関連では日々新しい用語が次から次へと生まれてきています。「訳のわからない用語もあって、正直うんざりしている」という方も多いのではないでしょうか?ですが、代表的な用語の意味を少し知っておくことが、IT活用を検討する上で役に立つこともあります。今回はそうした「ちょっと得するIT関連用語」に触れてみたいと思います。

 

まず、以下の3つの用語を紹介しておきたいと思います。比較的新しいIT関連用語なので初めて目にする方も多いかもしれません。

 

『ワークスタイル改革』

『コンシューマライゼーション』

『クラウドソーシング』

 

何だか難しそうですが、実はこれらが意味する内容はそれほど難しくはありません。順に見ていくことにしましょう。

 

ワークスタイル改革とは?

IT活用を通じて、従来の慣習(場所、時間、通信手段などの制約)に束縛されない新しい業務の進め方を創出しようとする取り組みを指します。例えば、「コラボレーションツールやWeb会議システムを用いて社内や拠点間の意思疎通を円滑化する」「スマートデバイスやデスクトップ仮想化を用いて社外(屋外/自宅)でも業務の遂行を可能にする」などが該当します。「モバイルワーク」や「テレワーク」と似ていますが、「ワークスタイル改革」はこれらを包含するより広い概念です。「ワークスタイル変革」と呼ばれることもあります。

コンシューマライゼーション

企業の業務システムにおいて一般消費者(コンシューマ)向けの製品/サービスを利用することを指します。皆さんの中にはスマートフォンでメールやSNSを読み書きしている方もいらっしゃるかと思います。それと比べて、会社で利用するメールや業務システムは複雑でわかりにくいと感じたことはないでしょうか?一般消費者向けの製品/サービスは誰でも使いこなせるように洗練された画面や操作を持つものが少なくありません。その思想を企業の業務システムにも生かそうというのがコンシューマライゼーションの考え方です。

 

クラウドソーシング

企業が何らかの業務またはその一部を不特定多数から公募した個人に対して単発的に委託することを指します。従来も企業が個人事業主に対して業務を委託するという形態は存在していました。ですが、その際は継続的な契約が前提となっているのが一般的です。一方、クラウドソーシングでは「業務内容を社外に提示し、不特定多数の中から業務を委託する相手を募る」というプロセスが業務毎に完結しているという点が異なります。また、ここでの「クラウド」は群衆(crowd)の意味でクラウドコンピューティングにおけるクラウド(雲、cloud)とは別の意味合いとなります。

 

端的に述べれば、

ワークスタイル改革           ⇒ 「もっと自由かつ柔軟に働ける環境を創ろう!」

コンシューマライゼーション    ⇒ 「業務システムをもっと親しみやすくしよう!」

クラウドソーシング            ⇒ 「不特定多数の個人の力を企業活動に活かそう!」

といった取り組みということになります。

 

これまでのIT関連用語は特定のIT商材やそれに関連する技術を指すものが多くを占めていました。そのため、何か新しいIT関連用語が出てくると、「高い製品/サービスを無理に買わされるのではないか?」と感じていた方も少なくないかも知れません。ですが、上記に挙げた3つのIT関連用語は何らかの商材や技術を指すものではなく、「IT活用におけるユーザ企業の姿勢」を表したものといえます。現在、パソコン、インターネット、メールといった基本要素はほぼ全ての企業が導入済みです。つまり、IT活用は「買い揃える」という段階から「いかに上手く使いこなすか?」を考える時代へと移ってきているのです。

 

この点を踏まえた上で、一つの興味深いデータを見てみましょう。以下のグラフは年商5億円未満の企業に対して「直近で導入した業務システムの導入効果」を「ワークスタイル改革」という用語を知っている企業と知らない企業に分けて尋ねたものです。「売上改善:○、経費削減:○」は売上改善効果と経費削減効果が両方とも得られたことを指し、「売上改善:×、経費削減:×」はいずれも得られなかったことを指します。

 

 

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「ワークスタイル改革」という用語を知っている企業は知らない企業と比べて着実に導入効果を得られていることがわかります。つまり、日頃からIT関連用語に親しんでおくことはIT活用を成功させることにもつながるわけです。IT商材を販売する販社やSIerと対面する際にもこうしたIT関連用語を知っておくことがプラスになります。「このお客さんはITのことを良く知っているな」とわかれば、ITを提供する側としてもやりがいがあります。また、「ITのことを全く知らないようだから、多少高い商材を売りつけても大丈夫だろう」といった行為を抑止する効果もあるはずです。幸い、昨今ではインターネットを検索することで様々なIT関連用語の意味を手軽に調べることができます。幾つも覚える必要は全くありません。「この用語は最近良く目にするな」と感じるものを幾つか調べてみて、それをIT関連の販社/SIerとやり取りする際などに口に出してみましょう。それがIT活用をより身近に感じる第一歩になるのではないかと思います。

 

 

執筆者

iwakami岩上 由高(いわかみ ゆたか)

株式会社ノークリサーチ シニアアナリスト

早稲田大学大学院理工学研究科数理科学専攻卒業後、ジャストシステム、ソニーグローバルソリューションズ、ベンチャー企業数社にて、ユーザ企業に対するIT活用提案の経験を積む。ノークリサーチではこうした経験を活かしたリサーチ /コンサル /講演 /執筆活動などを担当。
著書に「クラウド大全」(共著)(日経BP社)などがある。

http://www.facebook.com/yutaka.iwakami
http://twitter.com/Yuhtan

 

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