ICT活用実践企業紹介

RPAで経理処理を効率化。職員の働き方改革を実現!!

団体X

団体X様では、今までも業務の効率化を図るためにICTの活用を積極的に行われてきています。しかし、最近の働き方改革の実施に伴い、一層の効率化を達成する必要に迫られていました。そこで、最新の技術であるソフトウェアロボットRPA(Robotic Process Automation)を導入し、経理業務を効率化することで職員の業務量を削減、平均残業時間の20%改善を達成されましたので、今回はその事例を紹介したいと思います。

業務のプロセスを明確にする

団体X様でRPAを導入されるに当たり、現在手作業で行っているシステム操作をロボット化し業務量を削減することを目的とするため、導入するRPAはいわゆるデスクトップ型とされました。また、新しい技術でもありノウハウもないことから一部の業務への適用から始めるスモールスタートで行うこととされました。RPAは人が行っているシステム操作をルール化し、自動で行うようにするものです。そのため、現在の業務プロセスを明確にし、整理、可視化する必要があります。その際に、以下の点に注意し実施していきました。

  • 何を入力としシステムのどの機能をどう操作しているか。
  • どのような条件の時にどう処理を分岐しているか。
  • イレギュラーパターンとしてどのようなものが発生しどう対応しているか。

ここでの作業が十分でないとRPAの適用がうまくいかないことになります。実は団体X様においても、RPA適用直後に問題が発生することとなりました。人が普段当たり前のように操作、処理していることでも、いざルール化しようとすると抜け漏れが生じたり、システムの不備を人がカバーしたりしているものです。

ロボットは止まらない!

団体X様でのRPAの適用は、まず単純入力作業の多い経理業務から始めることとなりました。RPAの適用自体はベンダーの支援のもとそれほど問題もなく2か月で完了しました。
そして期待と不安の中、ロボットを利用した業務が開始されました。最初の1週間は想定以上に順調に業務が進んでいきました。職員の方も本来やるべき業務に時間をさける、残業しなくても帰宅できる日が増えるなど、その効果を実感されていました。
ところが業務開始後1週間が過ぎたころから、問題が発生してきます。
RPAから処理エラーの通知が来ることが増え、経理データに不備が発生したりするようになったのです。その原因を探っていくと、大きくは以下の2点に起因していました。

  • 人で処理していた時には、入力元のデータに不備があった場合でも操作者の判断でデータの不備を補完し、システムに入力していた。
  • システムの切り上げ処理等により、前処理で同意の2項目間で不整合が発生していても、一方の値にあわせて入力していた。

また、RPAによる処理では入力データに不備があっても処理が進み、その結果経理システムに正しくないデータが作成されていってしまいました。RPAのロボットはルール化されていない限り、何かおかしいといって処理を止めることがないのです。
そこで一旦、ロボットによる業務を止め、ルールの再見直しを実施しました。その結果、RPA処理でのエラーも無くなり、経理システムに正しくないデータが作成されることもなくなりました。

働き方改革の実現へ

こうしてロボットによる業務の再開後は順調に経過し、RPAの他の業務への展開も検討が始まっています。
多くの業務の中にある定型業務、同じ操作の繰り返し作業が必ずあります。RPAをこういう業務に適用するため、現在はそれらの洗い出しを進めています。また、作成したロボットを部品化することでRPAの適用も効率化できることがわかってきました。団体X様では、RPAの展開が進むごとに職員の方の働き方改革も進んでいくものと思われます。

まとめ

RPAの導入により、定型業務、単純作業を自動化し、業務の効率化、ひいては働き方の改善を実現するが可能です。
ただ、今回ご紹介した事例のように、RPAの導入、特に業務プロセスのルール化においては、人が当たり前のように行っているイレギュラー処理を洗い出し、どうルール化するかを決めることがその成功に大きく影響します。また、RPAは万能ではありません。RPAでできること、できないこと、人が対応した方がいい業務・処理をきちんと切り分けて適用することも肝心です。
この点に注意し業務を自動化できれば、みなさんがより自社の事業の発展につながる業務に注力でき、またワーク・ライフ・バランスの改善を図ることもできます。
RPAは新しい技術ではありますが、今回の事例を参考にうまく使って「働き方改革」の実現の一助にしていただければ幸いです。

団体X

上野上野 貢

大学を中心とした教育機関の業務・教育システムの構築、開発に長年従事。大学から中・高、専門学校、塾等の業務システム、教育システムの要件定義から運用に至るまで多数の業務支援経験を持つ。インターネットの黎明期よりWEBを利用したシステムの構築、開発や企業のeラーニングシステム導入、利用、サービス提供に関しての支援など専門的な分野で活躍している。

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