お役立ちコラム

Webサイトのコンテンツ企画の立て方

初めてホームページを作る、またはリニューアルをする際に、どんな情報を載せるかというコンテンツ企画を立てなければなりませんね。みなさんはどのような視点でコンテンツを考えるでしょうか?

あるホームページを任された担当者の視点・・・

「自社の商品やサービスを紹介するために作るのだから『カタログ』を載せよう、そのカタログをみたら問い合わせが来るだろうから『お問い合わせ』を用意しないと、でもすぐに連絡はくれないだろうから、会社を信用してもらうために『会社概要』が必要だな。うちは社歴が長いから創業からの沿革も載せよう。初めての人には挨拶が大事だから、社長からの挨拶文をもらって『はじめに』に入れよう、そうなると会長の挨拶も載せないとダメかな。そういえば人事部からホームページで社員の募集がしたいと言われていたから『採用情報』を充実させないと、それに工場長にも新しく作った工場を紹介してほしいと言われていたから『工場案内』も必要だ? そうだ、広報部が最近は会社の社会奉仕が大事だと言っていたから、イメージアップのために社員でやる夏の公園のゴミ拾いや年末の募金を『社会貢献活動』として紹介しよう・・・」。

中小企業によくあるホームページを任された担当者の心の声です。

osada-01
会社のホームページとなるといろいろな目的や組織がでてくるため、考慮しなければならないことが多くなり視点も様々です。グローバルナビゲーション(※1)になりそうな『はじめに』『会社概要』『カタログ』『工場案内』『お問い合わせ』『採用活動』『社会貢献活動』・・・これらもすべてコンテンツと言えます。

ターゲットが知りたいことがコンテンツ!

ただ最初に誤解してはいけないのは、こちらが伝えたいことだけ羅列して書いているのが、コンテンツではないということです。もちろん自分たちのホームページで宣伝しているのですから、自社の商品やサービス、それに会社の良いところだけを伝えたいと思うでしょう。
しかしユーザーは、なんらかの情報を知りたいと思ったから、検索してあなたの会社のホームページにたどり着いたのであって、あなたの会社の社長の挨拶や新工場にはほとんど興味はないと思われます。もちろん純粋に会社の情報が知りたいという人もいるでしょうから、そうしたコンテンツもあってよいのですが、力を入れるべきコンテンツは、ターゲットが知りたいと思っていることを、メインコンテンツとして提供することであることを忘れないでください。

魅力的なコンテンツとは?

“ターゲットが知りたいことがコンテンツ”であるならば、自社のターゲットの気持ちにならなければ魅力的なコンテンツは作れないと言えます。まずホームページ担当者は社内よりもターゲットに視点を向けましょう。
そのための手法として「ペルソナ」(※2)分析というものがあります。よく自社のホームページのキーワードを考えるときに「ターゲットニーズの洗い出し」をしますが、ペルソナ分析はもっと具体的にターゲットを具象化していきます。
ターゲットの名前や性別、年齢、家族構成、職業、生まれた場所、現在住んでいる場所、年収、経歴、性格、ライフスタイル、趣味、好きな食べ物、好きなアイドル等々、を基にドラマのようなシナリオを作っていきます。こうすることで自社のお客様の代表的な人物像を頭の中に作りあげ、その人の価値観や購買行動を推測し、会社のマーケティング活動の指針とするのです。

代表的なお客様像を想定してコンテンツを考えよう!

例えば、あなたがレディースバッグの製造販売をやっている会社のホームページ担当になり、コンテンツを考えるように上司に頼まれたとします。ただやみくもにいろいろな会社のホームページを参考にして似たようなコンテンツを考えるより、ペルソナ分析でプロファイリングした理想的なお客様像である「ヨシダアキコ」さん(仮名)が喜んでくれそうなコンテンツを考える方が、イメージがわきやすく、オリジナルなコンテンツが作れるはずです。
そしてこのペルソナのイメージが社内で共有化されてくれば、別の部署で必要なコンテンツ、例えば先ほどの工場案内でも「ヨシダアキコ」さん(仮名)が興味をもってくれそうな書き方やデザインにすることで、コンテンツの方向性を統一化していくことができます。

osada-02

これは同時にホームページを訪れたユーザーにとっても、自分の目的と直結するコンテンツが用意されているわけですから、当然サイトへの満足度や信頼感が高まります。
このようにユーザーエクスペリエンス(※3)の価値が向上するようなコンテンツ設計になっていることがサイト全体の価値を高めることにつながっていくのです。

まとめ

ペルソナ分析はホームページのコンテンツを企画する上でとても役立つツールです。しかし厳密にペルソナを導きだすには、ターゲットのセグメント化やユーザーのインタビューなど難しい作業もあります。関連書籍や専門のコンサルタントもいますので、興味がある方は、是非そちらをご覧ください。

コンテンツの重要性は、ここ最近Googleがユニークで良質なコンテンツを評価するという方針を打ち出してから、一層こうした「コンテンツマーケティング」(※4)に取り組む企業が増えてきました。
是非みなさんも今一度、自社のコンテンツについて整理してみてはいかがでしょうか。

注記

(※1)グローバルナビゲーションとは、ホームページ内の各ページに共通して設置されるサイト内のメインコンテンツを案内するためのメニューのこと。

(※2)ペルソナ【Persona】とは、心理学者のユングが「人間の外的側面」の概念をペルソナ(古典劇で役者が用いた「仮面」)と呼んだところからとられ、マーケティングにおいては、「企業が提供する製品・サービスにとって、もっとも重要で象徴的なユーザーモデル」の意味で使われている。
(※3)ユーザーエクスペリエンス(UX:User Experienceの略)とは、ユーザーが特定の製品やサービスを使った時に得られる経験や満足の全体を指す言葉で、Webサイトの評価として使われることが多い。

(※4)コンテンツマーケティングとは、ターゲットにとって価値のあるコンテンツを継続的に提供することで、信頼を得てサイトのファンになってもらい、結果的に売り上げに繋げていくマーケティング手法のことで、最近、Googleが良質なコンテンツを評価する姿勢を打ち出しているため、特に注目されてきた。

参考文献

「Webサイト設計のためのペルソナ手法の教科書 ~ペルソナ活用によるユーザー中心ウェブサイト実践構築ガイド~ 」(DESIGN IT!BOOKS)

 

・本コラムに記載された内容は各専門家の意見であり、東京商工会議所の意見を代表するものではありません。
・本コラムに掲載された内容は、執筆者より投稿された内容をそのまま掲載しており、個人の主観的な評価、時間の経過による変化、伝聞が含まれることから、東京商工会議所はその内容の完全性、正確性、安全性等いかなる保証も行いません。