東商ICT相談室

ERPとは何ですか?

システム業者がERPを提案してきたのですが、ERPとは何ですか?

ERPはEnterprise Resource planningの略で、直訳すると「企業の経営資源を統合的に計画し管理する」という意味になります。ICT業界では、それを支援するための「統合業務パッケージソフトウェア」をERP(パッケージ)と読んでいます。ドイツのSAP社のシステムがERPの代表で、多くの大企業が採用したことから有名になりました。会計管理、販売管理、在庫管理、仕入管理、生産管理などの機能が一つのパッケージシステムとして提供されています。

 

もともとは大企業の企業会計領域での利用が中心だったのですが、日本製の安価なERPが普及してきたことにより、中小・中堅企業でも導入する企業が増えています。

ERPには一般的な企業が行っている標準的な業務処理があらかじめ搭載されていますので、企業が業務処理や計画・管理業務をシステム化するには有効なツールです。ERPにあわせることで、業務処理の漏れやおかしな業務処理を減らすことも可能です。また、ERPをそのまま使うことでシステム開発費用を安く抑えることもできます。海外ではERPをそのまま使う企業が多いのはそのためです。

 

日本では取引先からの要求や企業優位性の発揮などのために特殊な業務処理やサービスを余儀なくされている企業が多く、大半の導入企業がERPを自社用に改造(カスタマイズ)して導入しています。しかし、この導入方法はカスタマイズ費用が大きく膨れ上がりやすいうえに、ERPの機能バージョンアップに追随できないなどの問題が起こりやすく、先行してERPを導入した企業で大きな問題となっています。ERPはノンカスタマイズで入れることが基本ですので、それが難しい企業は安易にERPを導入しない方がいいでしょう。

 

最近は超高速開発ツール(※)を使って安く自社用の個別システムを構築する企業も増えています。超高速開発ツールを使えば、ERPの標準機能などを参考に自社オリジナルシステムを簡単に作ることができますので、費用面からERPにこだわる必要はありません。

 

ERPには、ERP開発業者(ベンダ)がサポート停止にしたり、ベンダがなくなってしまったりといったリスクがつきまといます。また、海外製のERPはソフト保守料が高すぎるという指摘も多く出ています。ERP検討の際にはベンダの提案を鵜呑みにせずに、専門家に相談にのってもらうことをお勧めします。

回答者: ICT経営パートナーズ協会 本間 峰一