東商ICT相談室

パッケージソフトをカスタマイズしてもよいのでしょうか?

パッケージソフト会社が当社の業務に合わせるにはパッケージソフトをカスタマイズ(改造)する必要があるといってきたのですが、カスタマイズしてもいいでしょうか。

企業で行われている標準的な業務処理をパッケージ化して提供しているソフトウェアを「業務パッケージソフト」といいます。業務パッケージソフトには、カスタマイズと呼ばれる改造作業が必要になるケースが多くあります。このカスタマイズ作業をどうするかは、業務パッケージ利用においてもっとも悩ましい問題です。

 

一口にパッケージソフトといいますが、大きくは4つのタイプがあり、それぞれカスタマイズへの対応は異なってきます。

 

(1)カスタマイズできないパッケージソフト

中小企業向け会計パッケージソフトのような安価なパッケージは原則カスタマイズできません。カスタマイズを認めてしまうと開発業者での保守管理が難しくなってしまうからです。このタイプのパッケージソフトで機能不足がある場合は、標準機能としてパージョンアップ対応することが多いので、機能強化の予定がないか確認してみましょう。

 

(2)カスタマイズを前提としたパッケージソフト

昔のオフコン用のパッケージソフトはほとんどがこのタイプでした。ユーザにはソースプログラムが提供されるので、それをいじることで自由に改造することができました。このタイプはカスタマイズ前提のため機能も標準的なものだけしか提供されていないのが普通です。パッケージというよりもテンプレートシステムといった方がわかりやすいと思います。

高機能なERPパッケージの台頭とともにこのタイプの製品は一時減りましたが、最近は超高速開発ツール(※)を使ってこのタイプのパッケージ(テンプレート)を提供するシステム会社が増えつつあります。

 

(3)カスタマイズ機能が搭載されているパッケージソフト

パッケージソフトの基本機能としてユーザ側でカスタマイズする機能が標準で搭載されているタイプのパッケージです。これも前項と同じくカスタマイズ前提となります。ただし、カスタマイズ前提でありながらバージョンアップ対応できない製品もありますので注意してください。

 

(4)システム会社がカスタマイズするパッケージソフト

一番注意を要するのがこのタイプのパッケージソフトで、ERPパッケージが代表です。機能不足で商談を失うのが怖いシステム会社などが、パッケージソフトをカスタマイズすると提案してくることがあります。しかし、この提案には気を付ける必要があります。開発会社がカスタマイズ部分をいつまでサポートしてくれるかは未知数です。バージョンアップ時に動かなくなるとか、開発者が退職してわからなくなるといったリスクもつきまといます。最近のシステム開発トラブルで一番もめているのがこのタイプのパッケージソフトのカスタマイズ対応です。ベンダがこういった提案をしてきた場合は、第三者の専門家に相談してリスクを見極めることをお勧めします。

回答者: ICT経営パートナーズ協会 本間 峰一