ICT活用企業紹介

Webサイトを通じて新たな事業活動へチャレンジ

建設業A社

新型コロナ対策に伴い社会・市場が大きく制約を受けている現在、対面での営業活動は困難な状況です。多くの業界・企業において新しい行動様式への変容が求められている中、Webをマーケティングや販売業務プロセスへ上手く組み込み、事業活動全体で活用していくことが、これまで以上に求められてくるように思います。
今回は、ホテルやスポーツセンター等、各種施設向けの内装工事を提供する、従業員数名の建設業A社について、新たな事業活動に取り組むために立ち上げたWebサイトの構築事例をご紹介します。

Webサイト構築の背景

A社の取り扱う内装工事については、数年程度で改装の必要があることから、好調な新築需要の先を見越して、その後の改装需要を狙いたいとの思いがありました。一方で、改装工事に取り組むためには、お客様である全国の施設業者からの様々な引き合いに迅速に対応する必要がありました。通常、他社からの紹介を通じた受注が多いA社にとっては、改装工事を自社で直接受注を獲得できる態勢づくりが課題となっていました。そこで、自社の認知度を高め見積依頼等の問合せを増やすため、まずはWebサイトを新規で立ち上げることにしました。しかしながらA社の従業員だけでは稼働及びスキルが不足しており、私を含む複数名のチームでWebサイトの構築を支援しました。

Webサイトの訴求ポイント

(1)潜在ニーズの喚起

改装等の更新投資については、一般的に必要性を認識していないか、投資を後回しにしてしまう傾向があります。その意味で、A社のお客様である施設事業者に対して、改装せず放置したままにすると、設備が老朽化し、結果的に施設利用者の不満や利用者数減少にもつながりかねないことをアピールすることにしました。

(2)企業の強みを訴求

A社は、数10年以上にわたり当該設備の工事に特化してきた経験とノウハウがあります。また、他社と比較しても工事を短期間で確実に行うことができる強みがあります。こうした差別化要素を、施設事業者の契約責任者にアピールすることも目指しました。

Webサイト構築時のポイント

A社のWebサイトでは、改装工事前後での明らかな違いや改装後のメリットをキラーコンテンツとしました。具体的には次のようなコンテンツを制作しました。
(1)改装前後の写真を掲載して閲覧者の視覚的な関心を引くようにしました。Before-Afterの対比を明確にするため、同じアングルからの写真を撮影するようA社の工事担当者の方にも協力を依頼しました。
(2)関心を持ってもらった閲覧者に、改装前後の姿やA社による貢献を言葉で具体的に示し、お問合せに繋げるようにしました。例えば、次のようなページ構成にしました。

改修前における設備の状況

  • 施設事業者における経営上の課題、設備提供にあたっての困りごと
  • 設備の老朽化状況
  • A社に依頼したしたきっかけ

改修後における設備の状況

  • 設備の改修後の状況(改修前後の写真で注目してほしいポイントを伝える)
  • 工事においての努力(工期短縮やお客様施設の停止を最低限にする工夫を伝える)
  • お客様である施設事業者の声・評価
    (工期短縮による機会損失削減等の「守りの効果」だけでなく、設備刷新に伴い清潔感、快適性が高まり施設利用者の満足度向上につながるといった「攻めの効果」も可能な限り伝える)

A社では既に魅力的なセールストークを持っておりお客様との会話を通じたコミュニケーションも十分図れていました。私たち支援者はA社とのヒアリング、意見交換をしながら、A社の社長・従業員皆さんのお話しされるオリジナリティあふれた言葉を聞き出して、Webサイトへ反映していきました。

成果

当該内装設備の「内装」「改装」といったキーワードにおいて、Google検索では最上位で表示されるようになり、Webにおける市場での認知度を高めることができました。
GoogleのWebマスター向けガイドラインの基本方針(2020年4月時点)にも、ウェブサイトの独自性・価値・魅力を伝え、同分野のサイトとの差別化を図ることが検索順位に影響すると述べられています。その意味で、A社独自の事業内容や強みを適確に伝えられたことがまずは大事なことであったと思われます。また、まだ途上ではあるものの、Webサイト閲覧者からの引き合いも寄せられ始めているとのことです。

今後の取組みについて

Webサイトの開設後も、A社と定期的にミーティングを持ち、サイト閲覧数や検索結果だけではなく、市場等での評判や社内での意見を踏まえ、トップページ等のサイトリニューアルを行いました。
また、コンテンツの定期的な更新を図るべく、Webサイト開設後の施工実績についてコンテンツを着実に追加しています。今後事業活動の活発化によりコンテンツが充実し、その結果Webサイトを通じた問合せも増加するといった好循環を生み出すことが期待されます。