ICT活用企業紹介

中小企業、身の丈に合ったテレワークの導入

社会保険労務士法人A社

東京を中心に社労士業務を行う社会保険労務士法人A社は、中小企業の社労士業務を行う従業員10人ほどの企業です。
就業規則の作成、労務トラブルの防止、人材育成サポート等について企業の社外人事総務部というような思いで業務を行っています。
基本的には事務業務が主体で、多岐にわたる案件を扱っています。

同社は、新型コロナウィルスの発生前よりテレワークの検討を行っていました。
はじめはどこから着手していいかもわからない状況でしたが、できることから試行を行い、テレワークの導入を進めてきました。

今回は、この事例についてご紹介します。

働き方改革の一環としてのテレワークの検討

同社では、新型コロナウィルス発生以前の2019年より、働き方改革の一環としてテレワークの検討を開始しました。
従業員の中には、育児や介護などの事情がある社員、カフェなどで仕事をしたいと思っている社員など様々な社員がいます。
経営者は、常日頃から社員と話をしており、コロナウィルス発生前にすでにテレワーク導入の検討を行っていました。
そこで、専門家の助言を受けながら、計画を立て、社員数人でできる範囲からテスト運用を開始しました。

テレワーク環境の導入について

しばらくテレワークのテスト運用を行い、業務を円滑に回すための確認を行っていました。
すると、2020年春ごろより、新型コロナウィルスの影響があり、全社的にテレワークを展開していくこととなりました。
そこで、以下のツールを活用して進めていくこととなりました。

1.G Suiteの導入、ドライブファイルストリームでのファイル共有
G suite は Google が提供しているサービスです。プランによって容量、機能が異なります。事例企業では、ディスク容量無制限のBusinessプランを導入しました。
また、操作性向上のために、Googleのドライブファイルストリームというツールを導入しています。
このツールを導入すると、PC上にGドライブが作成され、Googleクラウド上のファイルも自分のパソコン上のファイル同様に扱うことができます。
Gドライブに保存したエクセルファイルなどを開きたいときは、クリックするだけで、そのファイルのみが即時にダウンロードされ、ファイルを開くことができます。
編集作業が終わり、ファイルを保存して閉じたら、そのファイルは再びクラウド上にアップされます。
このように、クラウド上にあるファイルでも、パソコン上にあるファイルと何の違いもなく、操作することができます。
これにより、当初はGoogleでのファイル共有に難色を示していた社員も、全く問題なく使えるようになりました。
2.業務系ソフトのクラウド対応版の導入
業務系ソフトについては、バージョン等古くなっていたこともあり、以前より新しいバージョンに切り換える計画がありました。
今回のテレワークに伴い、業務系ソフトを新バージョンにするとともに、クラウド版のものを導入しています。
3.社外用、社内用2種類用途でのZoomを導入し、事務所と同じように業務を実施
テレビ会議ツールであるZoomについては、社外用と社内用に2つのアカウントを取得し、運用しています。
社外用については、主に経営者が取引先との打ち合わせを行ったり、外部に対してセミナーを行ったりと、一般的な使い方をしています
次に、社内用ですが、こちらはテレワークをしている社員間で使用しています。
勤務中には、全員が接続状態にし、マイクをミュート状態にしています。誰も発言しない状況では、無音の状況で接続されています。しかし、何か困ったこと、確認したいことがあった際には、その社員がマイクをONにして、話しかけます。すると、それを聞いていた他の社員が、マイクをONにして返答したり、対応したりします。
このような形で、オフィスにいる時と同じ状況を作り出しています。

以上のように。各種ツールをうまく使いながら、社内にいる時となるべく同じ状況を作り出すようにして、業務を行っています。

今後のテレワークの展開

現時点でも、ほぼ全社員について、テレワーク環境が行き渡っている状態です。
今後、さらに運用を行い、テレワークでの業務遂行に習熟していくこととしています。
そして、さらにテレワークにかかるストレスを極力低減させていく計画です。

最後に

今回の事例企業では、新型コロナウィルス発生以前から、働き方改革の一環としてテレワークの準備をしていました。
しかし、発生後にはやはり駆け込みで導入した部分もありました。当初は戸惑いもありましたが、しばらくすると上手に運用できるようになってきました。
コロナウィルスの影響がある程度終息しても、育児・介護など働き方改革の観点でテレワークでの業務は増えていくことが予想されます。
テレワークでの業務が可能な企業は、今後のことを考え、導入していくことをお勧めします。