ICT活用企業紹介

SNSを活用し来店客増加を目指して

スポーツ用品店S

開業して約30年の総合スポーツ用品店S社。
地元密着で営業を行ってきたが、数年前に大手チェーンのスポーツ用品店が近隣に出店した影響もあり、来店客売上の減少に悩んでいた。
そのため売り上げ増加を目指し、5年ほど前からネットショッピングモールに出店しネット販売を開始した。

初めてのネット販売

店舗販売におけるノウハウは長年積み上げてきたが、ネット販売は初めてでまったくノウハウがないため、集客力に期待して大手ショッピングモールに出店することを決定した。
サイトの構築は店舗の在庫管理との兼ね合いもあるため、店舗のPOSシステムを依頼しているシステム会社に相談し、サイト構築を進めることになった。
全体の仕組みに関する箇所をシステム会社に構築を依頼し、商品掲載は従業員が行うこととし、現在は1,000点以上の商品を販売している。
運営についてもノウハウがなく、日々の注文を処理していくことに精一杯で、特に販促活動などは行っていなかった。

ネット販売は過当競争

モール出店当初は順調に売り上げを伸ばしていたが、ネット販売の競争は年々激しくなり、売上も徐々に減少し、ピーク時と比較して3割ほどネット販売の売上が下がっていた。
価格競争で売上増を目指すことも難しい上に、モールに支払う手数料の負担も大きく、利益を確保していくことも困難な状況に陥っていった。利益率確保を目指し、自社ECサイトの構築も検討したが、1,000点を超える商品登録を改めて行うには、専属担当者がいない状況では従業員の負荷が大きく、また広告などでの集客に大きな費用をかけるわけにもいかず、次の一手が出せない状態になっていた。
メーカーとコラボレーションしオリジナル製品を開発するなど余裕もなく、競合との差別化ができず、ネット販売全盛の現在において既製品をネットで販売していく厳しさ感じながら今後の方針について検討を始めた。
ここ数年、ネット販売に重きを置いていたが、現状の売上減少を止める手もなく、ネット販売は可能な範囲で維持しつつも、以前のように店舗販売に注力していく方針に変更することとなった。

SNS情報発信による集客

店舗の来店客増加といっても、今の時代、ネットを活用せずに集客を行うことは難しいということは感じていた。しかし、ホームページを開設しているわけでもなく、自社をアピールするツールを持っていなかった。
ネットからの来店客獲得についてノウハウを持っているわけでもないため、まずはSNS(Facebook、Twitter)による情報発信を行っていくこととした。
SNSのアカウントは数年前に作成したが、継続することができず、放置していたためイチからのスタートとなった。
とにかく継続していくことを目標とし、業務の合間に従業員が交代で商品説明やセール情報などの発信を行なっていった。当初は全くユーザーからの反応がなかったが、しばらく情報発信を続けていると、徐々にではあるが、反応をもらえるようなってきた。
続いて、再来店対策として、LINE公式アカウントの運用を開始した。
LINE公式アカウントは、とにかく友達を増やしていかないと効果は出ないので従業員全員に協力してもらい、来店したお客様には必ず友達登録のアナウンスを行いながら登録人数を増やしていった。
登録人数も少ないが当面は来店客の増える週末に向けてのキャンペーン情報の発信を続けている。
業務への負荷も考慮して、LINEの配信頻度は週に一度、金曜日の夕方に配信することに決めた。

効果

SNSの情報発信が来店客数増加にどの程度貢献しているのかが実感できず、継続するモチベーションを維持していくことの難しさを感じつつも、繋がっている方から少しずつ良い反応を得るようになり、顧客獲得を目指して情報発信を今も続けている。
そんな中でキャンペーン情報の発信を2ヶ月ほど続けているとちらほらではあるがキャンペーン商品を目当てに来店するお客様が出てきた。
取り組みをはじめてまだ数ヶ月で、大きな成果が出ているわけではないが、試行錯誤を重ねながら、徐々に成果を出していくことが期待される。