ICT活用企業紹介

営業支援システム(SFA)の乗り換えとマーケティング自動化システム(MA)の導入で営業活動の効率化と売上アップを実現

ソフトウェア業 B社

皆様の会社で利用されているソフトウェアのライセンス契約、定期的に見直しはされていますか? 現在、あらゆる領域においてサブスクリプション型のビジネスモデルが提供されていますが、その先駆けといえるのが、SaaS(Software as a Service)によるソフトウェアの提供です。従来、企業で利用する業務用のソフトウェアはライセンスを購入して利用するのが一般的でしたが、SaaSの登場により、自社に合ったソフトウェアをサービスとして月額課金/年額課金のプランで利用することが出来るようになりました。高額すぎて購入が困難なソフトウェアでも、安価な初期費用で利用を開始することができることから、皆様の会社でもサブスクリプションによる業務ソフトウェアの利用が多くなってきているのではないでしょうか? サブスクリプションによるソフトウェアの利用は、企業にとって初期費用を抑えられるだけでなく、必要なくなったらいつでも解約できる、選択肢の幅が広がる、といったメリットがあります。反面、一方的に値上げされてしまう可能性がある、用意されているプランによっては使用しない機能にまで課金されることになる、といったデメリットもあります。また、ユーザー単位で課金するサービスの場合、利用者を増やそうとするとその分の利用料が追加で必要になる、といったことも利用する企業にとってはマイナスの点、と言えるでしょう。 ソフトウェアを購入する場合と比べて、サブスクリプションの費用は安価に見えてしまうので見逃されやすいのですが、一定期間を過ぎると購入する場合よりもトータル費用が高くなることが多いのも事実です。その為、サブスクリプション型でソフトウェアを導入している場合は、その契約内容を定期的に見直すとともに、場合によっては利用するサービスを乗り換えることを検討することも重要になってきます。 今回は、利用していたSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)の契約を見直し、他社のサービスに乗り換えるとともに、浮いた費用でMA(Marketing Automation:マーケティング自動化システム)を導入することで、効率的・効果的な営業・マーケティングの活動を実現し売上アップにつながった企業の事例をご紹介します。

事例企業の概要

データ活用のためのソフトウェアの開発・販売を手掛けるN社は、会社設立から40年以上経過していますが、技術力の高さと長年に渡って培ったノウハウに定評があり、着実に業績を伸ばしてきている会社です。

  • 業種:ソフトウェア業
  • 従業員数:120名
  • 本社所在地:東京都

課題

N社は、商談管理や顧客情報管理の為のシステムとして、15年程前からA社のSFAツールを使用していました。導入した当時は、SFAツールの選択肢が限られていたことやSaaSで提供されていることによるメリットが大きかったことから、A社のツールを選択することになったということです。 しかし、年月が経つにつれて、N社では次のような課題を感じるようになっていました。

・ライセンス費用が高くて、ユーザー数を増やせない
→ N社が開発・販売しているのは、技術的に高度な機能要件が求められる分野のソフトウェアであることから、商談時には営業マンだけでなく、常にセールスエンジニアが同行する形をとっています。商談の数が増えるにつれ、最近ではセールスエンジニアが単独で対応するケースが多くなってきていたのですが、SFAツールのライセンスは営業マンにしか付与されていなかった為、商談対応の情報が正しく共有されない状況が続いていました。これは、セールスエンジニアにもライセンスを付与すれば解決する話ではあるのですが、1ユーザー当たり年間20万円程度するライセンス費用がネックとなり、20名近いセールスエンジニアにライセンスを付与することが出来なかった、ということです。
・ライセンス契約の範囲に使用していない機能が多い
→N社ではSFAツールの利用を開始後、数年間は営業プロセスの管理を細かく行っていましたが、それによって営業マンが入力作業に多くの工数を取られてしまい、営業成績が悪化するという悪影響を生んでいました。その反省から、営業プロセスの管理は必要最小限に留めるよう運用の見直しを行ったのですが、その結果、契約しているライセンスの範囲の内、半分近くの機能は利用しない状況となっていました。

そういった状況が続く中で、最近では数多くのSFAツールがSaaSの形態で提供されており、中にはライセンス費用が現状の10分の1程度で利用できるものも存在することから、N社ではA社のSFAツールの利用を見直し、システムの代替えを検討することになりました。

SFAツールの乗り換え

SFAツールの見直しにあたって、N社では現状利用しているSFAツールの機能を整理するとともに、改めて営業プロセスの見直しを行いました。その上で、SFAツールに求める機能要件を定義し、各社から提供されているSFAツールの提供機能との適合性を確認したところ、A社のライセンス費用と比較してかなり安価なツールでも機能要件が満たされることが分かりました。また、実際に幾つかの製品について評価版を利用してみても、必要とする機能範囲においては現状と遜色なく運用することが可能であることが分かったということです。 結果として、N社はB社が提供するSFAツールに乗り換えることにしました。ライセンス費用については、これまでのように営業マン、マーケティング担当者に加えて、セールスエンジニア全員に対して付与しても、それまでの費用の2/3程度に収まることになったということです。

MAツールの導入

N社は、SFAツールの見直しと並行して、MAツールの導入も併せて検討しました。N社では、近年Webマーケティングによる集客に力をいれており、Webからの問い合わせも少なからず増えてきている状況にありました。しかし、そういったリードの商談化率は極めて低いものであり、問い合わせ対応に常に営業マンが対応しなければならない状況は、営業活動の弊害になっていたということです。 そこで、N社ではMAツールを導入して、商談化の可能性が高いリードだけを営業マンがフォローすることにし、それ以外はマーケティング担当者による電話フォローやメール対応でカバーする形態に移行することにしました。また、営業マンからはリードをフォローする際にどのような製品や技術に関心を持っているのかが分かると商談を進めやすいという意見が挙がったことも、MAツールを検討する大きな要因になったということです。 新たなSFAツールとして選択したB社では、MAツールも提供しており、且つSFAツールとMAツールの両方で顧客に関するデータが一元化されツール間の連携も可能であったことから、SFAツールと一緒にB社のMAツールも導入することにしました。

導入効果

SFAツールの乗り換えに関しては、旧システムからのデータ移行において若干の問題は発生したものの、営業マンが実際にツールを利用する上では何ら問題なくスムーズに移行することが出来た、ということです。また、新たにSFAツールを利用することになったシステムエンジニアの方々も違和感なくツールを使い始めることができ、商談に関する情報の登録もスムーズに行うことが出来たということです。 加えて、営業マンからは「利用する機能やデータ項目がシンプルなので使いやすい」といった声も聞かれた、ということです。 一方、導入効果が大きかったのはMAツールの導入の方、ということです。あらかじめマーケティング担当者と営業部門が一緒になって商談角度の高いリードの条件を定義しMAツールに登録、定義に該当するリードだけを営業マンがフォローする形をとることによって、受注率は2倍近くまで高まったということです。また、MAツールによって取得されたリードのWebサイト訪問履歴の情報は、営業マンにとって非常に有益であり、リードの関心事項や関心の度合いを把握した上で商談を進めることが出来るので、価格交渉もしやすくなったということです。

最後に

今回の事例では、ソフトウェアの契約を見直し、より安価で且つ必要十分な機能を持ったツールに乗り換えることで、利用者数の増加を可能にしています。また、以前のライセンス費用と同額の範囲で、新たに別のツールの利用を開始することで、営業・マーケティング活動の高度化も実現しています。 このように、ある程度の期間、利用したソフトウェアについては、利用の見直しを行うことでライセンス費用の低減を図ることや、現状の業務や利用形態に合ったより良いソフトウェアに移行することができる可能性があります。皆様の会社でも是非一度、利用されているソフトウェアの見直しを行い、自社にとって現状、最適な選択肢なのかどうかを検討し直してみることをお勧めいたします。