ICT活用企業紹介

中小企業におけるマイナンバー管理の実務事例

アパレル会社 B社

マイナンバー制度の企業側対応のために多くのシステム会社から、個人番号を取集&保管するシステムの売りこみを受けた会社も多いと思います。

実際にお話を伺った中でも大手企業向きの想定が多く、現実感が無い利用例が多くありました。

 

自社社員の事ですし・・・通販の顧客リストのように、外部のお客様にご迷惑をおかけするわけではないし…漏えいなんて滅多にあるわけないし…

特に何もしていなという小規模企業もまだまだ多いようですね。

 

支援させていただいた企業様の例をご紹介

本社は東京都内。中部地区、関西地区に数か所店舗を持ち、それぞれの店舗に4名~5名のスタッフが勤務

個人番号収集は、正社員と社会保険に入っているパートさんが対象。

(支払調書に記載する、個人及び個人事業者様は対応準備中)

 

【事前準備】

1)関係部署及び経営者を含めた役職者への説明
漏えい等が起こった場合、罪に問われるのは経営者です。
担当部署(総務・人事)への勉強会を開催。経営者、役職者にも参加してもらいました。
2)取扱い責任者と担当者を決める。
(社内規定で担当者以外が個人番号に関係することを禁止します。)
担当者の席を壁側にし、他の社員が容易にパソコン画面をのぞき込めないようにしました。
3)特定個人情報安全管理規定を策定。
(中小企業向けのひな型など、会計士事務所、法律事務所などでも作成を行っていますし
マイナンバー運用管理について指導者教育を受講しているITコーディネータも管理規定の作成協力を行っています。管理規定が自社の運用に合わせた内容になっているか確認しましょう。)
4)若い女性が多い為、パスポートも運転免許証も持っていないことを想定し、どちらも持っていない人は、個人番号通知書が届いたら個人番号カードの取得するよう推奨。

【個人番号提出依頼時に準備した書類】

1.利用目的を提示した承諾書を作成。
承諾書に明記した利用目的
① 給与所得・退職所得の源泉徴収票作成事務
② 雇用保険届出事務
③ 健康保険・厚生年金保険届出事務
④ 労働者災害補償保険法に基づく請求に関する事務
2.厚生年金第3号配偶者(専業主婦等)の個人番号を提出していただく場合の委任状を作成
3.「個人番号特定のための書類」と「本人確認のための書類」それぞれを明記した説明書
4.個人番号入力用紙
受付者の印、作業者の印、登録確認の印を押印するルールを決める。
(システムに登録確認後は、番号が記載された書類はシュレッダーにて廃棄)

【番号収集方法】

・店舗スタッフは販売職のためPCを持っておらず、携帯・スマホ等からのアクセスでの収集だと利用方法の説明をする方が大変だと予想されるため、書面に個人番号を記載し提出する方法に決定。

(社員への提出書類配布)
・本社社員・・・必要書類を直接手渡し(個人番号提出手順説明書、番号記入用紙、承諾書)
・店舗スタッフ・・・店舗に送るその他書類と一緒に送付、(個人番号提出手順説明書、番号記入用紙、承諾書、返信時の封筒に社員番号のみ記載)

【個人番号記載書類の返送】

・本社社員各自直接、マイナンバー取扱担当者に手渡し。

・各店舗は機密書類送付用の佐川急便セキュリティ便を契約している為、社員番号のみ記載の封筒に提出書類を入れ、店舗ごとに収集してセキュリティ便で本社に送付。マイナンバー取扱担当者が開封。

(新卒、中途採用者)
新規雇用の場合は、入社説明に本社来社時に書類をマイナンバー取扱担当者に提出。
地方店舗の場合、現状社員と同様に店舗から本社へのセキュリティ便に同封。
又は、簡易書留で本社に送付

【書類の保管】

提出された書類は、マイナンバー管理ツールに入力するまで、鍵のかかるキャビネットに保管

【個人番号の登録】

・個人番号管理は、PCAクラウド給与システムと連動する、「マイナンバー管理ツール」に登録。

・提出された書類とシステム登録した個人番号に相違が無いか管理者が確認、書面に押印。

確認押印された書類はシュレッダーにて廃棄。

【個人番号保管に「マイナンバー管理ツール」の選択理由】

1)クラウドシステムのため、個人のPCにデータを保管することなく安全に管理。

2)給与システムとマイナンバー管理ツールが別々のデータベースに保管されており、同じデータベースに置かないと言う規約に合致していること。

3)給与システム利用時のパスワードと別管理が出来て最小限の人数がアクセスできる状況を作れること。

4)アクセスログ(誰がいつどこの場所、どのパソコンからアクセスしたのかの記録)が残る事。

5)届出書類を印刷時に、個人番号も印刷されるため、人の手による転記で入力ミスすることが無い。

6)届け出書類の必要なところに自動的に記載されるため、個人番号が印字された書類が社内に残らない。

7)給与システムに退社日を入力すると、7年後に自動削除機能があり、年度ごとに削除確認の必要が無い。実務担当者が変更になっても安心。

8)支払調書を作成する、社員以外の方の個人番号も管理できる。

【未対応内容】

支払調書に記載する、個人及び個人事業者から個人番号をいただいていないので、現在依頼書類を作成中。本社に来社されない方は簡易書留にて返信いただく予定。

【補足】

マイナンバーの運用に必要となる管理帳票類のひな型がミラサポのサイトからダウンロードできるので、すでに整備された会社もチェックすると良いでしょう。

https://www.mirasapo.jp/mynumber/style.html