ICT活用企業紹介

WEBサイト内製化の技術的負担を軽減

宿泊業K社

宿泊業K社は千葉県の外房の海岸に近い高台にあり、静かな環境と夕食の魚介類が好評の旅館である。数年前までは暖かい季節の旅行客のみをターゲットにしていた為、冬季はほとんど営業しておらず売り上げの中心は夏季であった。

事業承継を機にホームページを開設

旅館の主な運営を若女将が引き継いだことをきっかけに、冬季も予約を受け付けること、若女将が運営するリラクゼーションサロンを敷地内で展開することを新たに始めた。
旅館の立地は、観光客が多く通る海岸線の国道にほど近いとはいえ、小高い丘の上にあり、木々に隠れた細い一本道を通らなければならない、いわゆる隠れ家的な宿であるため、旅館やリラクゼーションサロンの看板を設置しても集客は望めないと判断し、ホームページを活用して集客することにした。

思うような効果が上がらない危機感

旅館のホームページは業者に依頼して製作した。リラクゼーションサロンのホームページは「ペライチ」で自社製作した。しかし旅館のホームページに対し、宿泊客から「ホームページから受ける印象と実際の姿が違う」と苦情が続いた。季節によって宿泊プランを変更する際には業者に支払う更新費用が毎回重荷となっていた。また、リラクゼーションサロンのホームページも、思ったほど検索上位に表示されず、ホットペッパーからの集客がほとんどであったため、どちらのホームページも自社で再製作することにした。

自社の強みを再確認

再製作に入る際、顧客が何を自社に求めているのか?を若女将に改めて考えてもらうと「弱み」は多く出るが「強み」はなかなか出ず、本来強みであるはずのことも若女将は弱みとして見てしまっていた。顧客に与えられる価値を客観的な視点で考えることが重要であることを説明してから宿泊客のユーザーレビューを読み返し、一部屋ずつ旅館内を見て歩くなどして自社の強みを再認識し、今後、前面に出していく自社のイメージを「窓を開けていても人工的な音がしない」「何もしない贅沢」「都心から近い隠れ家」と固めることができた。

ページビルダープラグイン「Elementor」を活用

ホームページの構築はWordPressを前提としていた。ベースとなるテーマを選ぶ際、宿泊業向けの「和」のイメージを持った有料テーマを使用することも検討したが、ホームページと実際の姿の差をできるだけ無くしたいという若女将の意向により、シンプルでスタンダードなテーマを利用することとなり「Lightning」が採用された。
また、若女将にHTMLやCSSの知識がほとんど無く、忙しい業務の合間に短時間でページの追加・更新を行わなければならないことから、無料のページビルダープラグイン「Elementor」を採用した(※ 有料版もある)。Elementorはドラッグアンドドロップで画像、テキスト、見出し、ボタン、地図など様々なコンテンツを好きな場所に配置することができ、HTMLやCSSを知らない人でも簡単にページを作り込むことができるプラグインで、直感的に操作ができるためページを作り込みながら試行錯誤もでき、今後の自社での更新・追加の業務にも若女将に自信を持って頂くことができた。テンプレート作成機能は、コンテンツの配置が似ているページを複数製作する場合に役立った。

Elementor編集画面の例
Elementor編集画面の例

技術的負担が軽くなり、コンテンツの工夫が可能になった

自社で、直感的な操作でページを構築できるようになったことで、今まで「このくらいで良いだろう」と考えていたコンテンツに対して様々な発想が出るようになった。SEO的な効果も期待しつつ説明の文章を増やし、宿泊プランの名称を変更し、周辺スポットの紹介ページも追加することもできるようになった。
もちろん自社での更新・追加のため業者への費用は発生していない。また、小さな更新であれば数分で行えるようになり、業者に更新を依頼していた頃に比べ、コスト、作業効率ともに飛躍的に向上した。

まとめ

ホームページはまだ製作中の部分もあるが公開され、SNSでの発信も始めたこともあり予約や問い合わせの件数が増えるなど着実に効果を上げてきている。今後、自社の強みを適切な表現やタイミングで掲載・公開することや、広告と連動させることなどにより、さらにホームページからの集客が期待できるだろう。